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種 別 提言活動
タイトル 現下の政治情勢に対する緊急アピール
発表日 2009/02/27
発表元 新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)
内 容 新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)
現下の政治情勢に対する緊急アピール

平成21年2月27日
 日本政治は危機にある。現下の麻生政権の混迷は、支持率の極端な低さ以上に、それが何よりも統治能力の欠如に起因している点で、政治の危機を印象づけている。しかも、それを立て直すべき政権党に効果的な策がなく、政権のメルトダウンとともに政権党内部もメルトダウンの様相を呈している。そのことが、政権交代に対する期待感を高めている反面、政党政治そのものの危機が忍び寄っているという懸念を禁じえない。現在の政権党がもはや十分な統治能力を持たないとして、それに代わる政党が同様の醜態をさらけ出すならば、政党政治そのものが崩壊しかねない。
 現在の政権党に対する残された期待は、解散総選挙を行うだけの自己統治能力をせめて回復することである。総選挙によって国民の意思に基づく政権を作ることにより政治を運営していくという、政党政治の基本原則についてだけは、その責任を果すことである。余計な小細工を弄したり、これ以上確たる目途もなくこの政権を持続させることは、国民の利益と両立しえないし、危険でさえある。与野党の話し合いで総選挙に至る道筋を決め、速やかに準備を始めるべきである。今年の春がその限界である。
 麻生政権は、国民の審判に基盤を持たず、しかも、ほとんどマニフェスト抜きの総裁選によって成立した政権の脆弱さを如実に浮き彫りにした。麻生政権は、何をすべきなのか、何をしてはいけないのか、その規準がはっきりしないままで出発した政権であり、それは何よりも、自らの陣営の求心力の弱さとして跳ね返っている。この意味で、麻生政権の姿はこれからの政権がその統治能力を維持するためには何が最低限必要かを逆に浮き彫りにしている。必要な手順と準備を欠いた政権を機能させようとしても、それは所詮無理なことである。
 われわれが長い間主張してきたように、それなりに明確なマニフェストを踏まえた国民の意思に基づく政権を樹立することは、政権を安定的に運用する上で欠かせない必要条件である。マニフェストは国民に対する約束であると同時に、政権党を拘束する大原則でもある。政権を維持していくための十分条件については多くの議論が可能であるが、必要条件を欠いたままではいずれにせよ無理が生ずる。来る総選挙がこの必要条件を充分に充たすよう、入念な準備作業に入ることは喫緊の課題である。
必要な手順を怠り、事後に陣営内部で紛糾を招かないよう、とくに自民、民主の二大政党の責任は重大である。自己統治できない政党が国民を統治できないことは、今や誰の目にも明らかである。この時期、政党の再建に取り組まずして、政界再編論や選挙制度いじりを声高に唱えるのは、問題の本質を見誤らせる目くらましにすぎない。
 次の総選挙は日本の政党政治の命運を占う選挙になる。先の必要条件さえ充たせないような、いい加減な選挙は到底許されない。次の総選挙で政権掌握をめざす民主党も、政府をどのような形で運営し、何をどのような手順で実現するのかを、国民にはっきりと語るべきである。
市場の権威が崩壊し、政府の役割が否応なしに大きな脚光を浴びるこの段階において、政府の統治能力をこれ以上低下させてはならない。現在の危機の根源には、政党が国民のための道具であるという自覚の欠如・不徹底がある。先に述べた政党政治の基本原則に立ち返る以外に、政党政治を救う術はない。まさに今、政党政治の精神が問われている。
添付ファイル 090227-1.pdf

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