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種 別 提言活動
タイトル 緊急アピール「地方分権改革としての真の三位一体改革の実現に向けて」ならびに共同声明「本日の党首討論に期待する」の公表について
発表日 2004/11/17
発表元
内 容 「地方分権改革としての真の三位一体改革の実現に向けて」(緊急アピール)                
     
 新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)
 知事・市町村長連合会議
                         
 提言・実践首長会 
 
 三位一体改革(地方財政自立改革)は、本来、我が国の「中央集権型システム」を「地方分権型システム」に転換し、持続可能な経済・社会に“再生”していくためのものであったはずである。しかし、ここに来て、国は地方の手足をがんじがらめに縛り上げ、逆に中央集権を強める方向に歯車が回り始めようとしている。
 新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)知事・市町村長連合会議と提言・実践首長会を構成する知事及び市町村長は、このままでは、我が国が予想以上の速さで“破局”を迎えることになるのではないかとの強い危機感を抱き、狂い始めた歯車の動きを本来あるべき方向に戻すべく、知事と市町村長が一枚岩となったオール地方の立場で、ここに決意表明と緊急のアピールを行う。

1 政府は、改革の原点を今一度思い起こして、地方分権につながる改革を断固として進めるべきである。

○ 政府は、構造改革の柱の一つとして三位一体改革を行うこととした原点を見失っているのではないか。昨年6月の骨太方針の取りまとめに当たり、小泉総理大臣は、「三位一体の改革は、『官から民へ』、『国から地方へ』の考え方の下、『地方が自らの創意工夫と責任で政策を決める』、『地方が自由に使える財源を増やす』、『地方が自立できるようにする』ことを目指すもの」と明快に述べているのに、事業所管の各省庁の主張はこれに逆行するようなものばかりである。 

○ 自民党の政権公約においても、「三位一体改革」による地方分権の推進を掲げ、「地方の行財政運営に支障が生じないよう適切な財源移譲を行う」、「2006年度までに補助金について約4兆円の廃止・縮減等を行う・・・」等と明確に記しており、政府は、国民との約束を果たす政治的責任がある。

2 政府は、地方六団体の「国庫補助負担金等に関する改革案」を最大限尊重し、3兆円の税源移譲を前提とした最終案を取りまとめるべきである。

○ 政府は、骨太方針2004において「税源移譲は概ね3兆円規模を目指す」と明記のうえ、その前提として地方に国庫補助負担金改革の具体案を要請した。これを受け、地方側は、小異を捨て大変厳しい選択の末に大同団結して一つの成案を提出したのに、各省庁が個別ばらばらに反対意見を述べるだけであり、政府としての一つのまとまった代替案となっていない。
 もし、政府が代替案を出すのであれば、3兆円規模の税源移譲につながる廃止リストを提示することは当然であり、それができないのであれば、地方案を基本として改革の全体像を取りまとめるべきである。

・ 補助負担金の改革に当たっては、地方の裁量の発揮や自由度の拡大に逆行するような補助率・負担率の引下げや単なる補助金額の削減等は、改革の趣旨に反していることは明らかであり、絶対に受け入れられないこと。
・ また、国庫補助負担金を交付金化することについても、国が地方に分け与える構図には変わりなく、地方への影響力を保持するためのものであり、また、住民にとっても受益と負担の関係の明確化につながらないので、容認できないこと。
・ 国庫補助負担金の見直しと合わせて、必置規制など制度的な国の規制や関与も抜本的に見直すべきであること。

○ 政府は、この改革の推進が、国・地方を通じた人員削減・事務コストの削減などの行財政改革につながることを十分に認識すべきである。

3 国の歳出削減を目的とした、不合理な地方交付税総額の削減は断じて許されないものであり、地方交付税の見直しに当たっては、地方の意見・実情を十分に踏まえるべきである。

○ 財務省は、地方財政計画の表面的な事象のみを捉え、現場の地方行財政運営の実情を無視した机上の論理だけで7.8兆円という巨額の地方交付税の削減案を示したが、こうした暴挙が行われれば、骨太方針2004における「地方団体の安定的な財政運営に必要な一般財源の総額を確保」するどころか、地方財政が危機的状況に陥ることにもなりかねない。

○ 地方財政計画と決算の乖離については、投資単独事業費だけではなく、一般行政経費等も含め、全体として議論を行い、適正な行政水準の検討を行った上で、同時一体的に見直しを行うべきである。また、地方財政計画の作成に当たって、地方の意見を聞く場を常設すべきである。

○ 税源移譲に伴い地方交付税の原資が減少することとなるので、地方交付税率の引上げや新たな地方交付税の原資となる税目の追加等により、総額を確保すべきである。

4 小泉総理の強力なリーダーシップの発揮により、改革断行について早急に決断すべきである。
○ このままでは、三位一体改革は、国の財政再建のためだけの単なる一手段で終わってしまいかねない。そのために地方が犠牲になり、ひいては地方の集合体である日本国家全体の国力を蘇生不能なまでに低下させてしまうことにならないか、大変危惧している。

○ こうした状況を打開するため、小泉総理大臣の強力なリーダーシップの発揮により、地方六団体の「改革案」を基本とした全体像を取りまとめる決断を早急に下すべきである。

5 平成19年度以降についても、中期的視点からの改革の道筋をつけておくべきである。
○ 平成18年度までの4兆円規模の改革だけでは、「分権国家」にはたどり着かない。19年度以降の第2期改革についても、消費税から地方消費税への税源移譲など中期的視点に立った道筋をつけておくべきである。

共同声明「本日の党首討論に期待する」
 平成16年11月17日
 21世紀臨調「知事・市町村長連合会議」座長 増田 寛也(岩手県知事)
               

提言・実践首長会会長 石田 芳弘(犬山市長)
   
 本日午後、小泉純一郎内閣総理大臣と野党第一党党首である岡田克也民主党代表との党首討論が予定されている。われわれは、今般の党首討論において、三位一体改革が真正面から取り上げられ、国民注視の国会の場で、両者による正々堂々の議論が展開されることを強く希望するものである。
 三位一体改革については、政権与党である自民党はもちろんであるが、民主党の責任も、極めて重大である。民主党は、先の総選挙において自民党を上回る18兆円規模の補助金廃止をマニフェストに明記した。にもかかわらず、今日ここに至るまで、政府の進める三位一体改革への民主党の関心と対応はすこぶる鈍いと言わざるを
得ない。
 
 言うまでもなく、政府与党による政権公約(マニフェスト)の実行を国民に代わって監視・追及するのは、政権の座を与党と競い合う立場にある野党第一党の役割である。
 岡田代表は今般の党首討論において、<1>小泉総理は先の総選挙で示した政権公約を守るのか否か、<2>閣議決定した骨太方針2004を守るのか否か、<3>骨太方針2004に基づく政府の要請により地方六団体が取りまとめた改革案を最大限尊重するのか否かを、真正面から糺すべきである。
 また、小泉総理は、11月12日の全国知事会議で見せた改革への意欲を具体化させるためにも、国民注視の党首討論の場で、これらの問いに真摯に答えるとともに、地方六団体の取りまとめた改革案を基本とする改革の断行に向けて、小泉総理自身が強力なリーダーシップを発揮する決意を表明すべきである。
 われわれは、以上を小泉総理と岡田代表の双方に訴えるとともに、本日の党首討論の成り行きを重大な関心と期待をもって見守りたい。
添付ファイル 21世紀臨調・知事市町村長連合会 緊急アピール04.11.17.pdf
21世紀臨調知事市町村長連合会共同声明04.11.17.pdf

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